10人以下の会社で経費精算システムを選ぶなら、月額料金だけでなく「最低利用人数」「初期費用」「会計ソフトとの連携」「スマートフォンでの申請・承認」を比較することが重要です。少人数では、機能が多すぎるシステムより、必要な機能に絞って低コストで使えるサービスが向いています。
候補としては、会計ソフトとの連携を重視するなら「freee経費精算」や「マネーフォワード クラウド経費」、申請・承認の手軽さを重視するなら「ジョブカン経費精算」、法人カードや請求書などもまとめて管理したいなら「バクラク」などが比較対象になります。料金や最低利用人数はプランや契約時期で変わるため、申し込み前に各サービスの公式情報を確認してください。
10人以下におすすめの経費精算システム比較
少人数の会社では、次のように目的に合わせて候補を絞ると選びやすくなります。
| サービス | 向いている会社 | 選ぶときの確認点 |
|---|---|---|
| freee経費精算 | freeeの会計ソフトを利用している会社 | 利用中の会計プランとの連携条件、最低利用人数、追加料金 |
| マネーフォワード クラウド経費 | マネーフォワードの会計・給与などを利用している会社 | 契約中のプランで使える機能、人数の数え方、会計連携の範囲 |
| ジョブカン経費精算 | 経費申請と承認を分かりやすく管理したい会社 | 最小契約人数、申請・承認機能、会計ソフトへの出力方法 |
| バクラク | 経費だけでなく法人カードや請求書も管理したい会社 | 経費精算単体での料金、利用できる機能、他サービスとの連携条件 |
| TOKIUM経費精算 | 領収書の回収や確認作業を減らしたい会社 | 必要なプラン、領収書処理の方法、少人数での最低料金 |
上表は候補を絞るための比較です。各サービスの料金、無料期間、機能、最低利用人数は変更されることがあるため、契約前に公式サイトの現行プランを確認してください。
目的別に選ぶならどれがおすすめか
会計ソフトをすでに使っている会社
すでに会計ソフトを利用しているなら、同じ会社が提供する経費精算システムを第一候補にすると、仕訳の取り込みや勘定科目の設定が簡単になる可能性があります。
freeeを利用中ならfreee経費精算、マネーフォワードを利用中ならマネーフォワード クラウド経費を比較するとよいでしょう。ただし、同じ会社のサービスでも、会計ソフトの契約プランによって連携できる機能が異なる場合があります。
とにかく申請と承認を簡単にしたい会社
経費の件数がそれほど多くなく、紙やメールで行っている申請を整理したい会社は、入力画面と承認経路が分かりやすいシステムを選びましょう。
この場合は、ジョブカン経費精算などを候補にして、次の操作を実際に試すことが大切です。
- スマートフォンで領収書を登録できるか
- 交通費を手入力せずに申請できるか
- 上司がスマートフォンから承認できるか
- 差し戻しや再申請の方法が分かりやすいか
- 承認済みの経費を会計処理へ渡せるか
法人カードや請求書もまとめて管理したい会社
経費精算だけでなく、法人カードの利用明細や請求書の処理もまとめたい場合は、バクラクなど、複数の支出管理機能を持つサービスが候補になります。
ただし、経費精算だけを目的に導入すると、使わない機能のために料金が高くなることがあります。法人カードや請求書管理も本当に必要かを決めてから比較してください。
領収書の回収や確認を減らしたい会社
従業員から領収書を集める作業や、経理担当者による確認を減らしたい場合は、領収書の読み取り、提出状況の確認、承認履歴の管理に対応したサービスを選びます。
TOKIUM経費精算などを比較する場合は、領収書をどの方法で提出できるか、読み取り後に誰が内容を確認するか、少人数でも費用に見合うかを確認しましょう。
10人以下なら料金は「1人あたり」だけで判断しない
少人数向けの経費精算システムでは、1人あたりの料金だけでなく、最低利用人数や月額の最低料金が総額に影響します。
たとえば、1人あたり月額500円のサービスでも、最低利用人数が10人なら月額の基本料金は次のようになります。
500円×10人=月額5,000円
これは計算例であり、実際の料金を示すものではありません。実際には、初期費用、オプション料金、電子帳簿保存に関する機能、法人カード連携などの費用が加わる場合があります。
比較時は、次の費用を分けて確認してください。
- 初期費用
- 月額の基本料金
- 利用者を追加した場合の料金
- 最低利用人数による最低料金
- 会計ソフトや法人カードとの連携料金
- 追加ストレージやオプション料金
- 解約時に発生する費用
少人数の会社が必ず確認したい5つの機能
1. スマートフォンで領収書を登録できるか
外出先で領収書を撮影して申請できると、紙を保管して後から入力する作業を減らせます。撮影後に金額や日付を自動で読み取れる場合でも、読み取り内容の確認や修正が必要かを確認しましょう。
2. 交通費を簡単に入力できるか
交通費の申請が多い会社では、経路検索や運賃の自動入力に対応しているかが重要です。定期区間の控除、片道・往復の扱い、タクシー代や駐車場代の入力方法も確認してください。
3. 承認経路を自社に合わせられるか
10人以下の会社でも、申請者と承認者が同じとは限りません。直属の上司、部門責任者、代表者など、実際の承認順に設定できるかを確認します。
代表者がすべての経費を承認する会社では、承認者を複数登録できるか、代理承認ができるかも確認しておくと安心です。
4. 会計ソフトへデータを渡せるか
経費精算後の仕訳入力を減らしたいなら、利用中の会計ソフトへデータを連携できるかを確認します。連携できる場合でも、勘定科目、税区分、部門、摘要などを自動で反映できる範囲はサービスによって異なります。
5. 電子帳簿保存法への対応方法が分かるか
電子で受け取った領収書や請求書を保存する場合は、保存方法や検索項目などの要件を確認する必要があります。システムが「対応」と表示していても、自社の保存方法や運用が要件を満たすとは限らないため、具体的な設定方法を確認してください。
10人以下の会社に必要な機能と不要になりやすい機能
少人数では、すべての機能を導入するより、現在の経費処理で時間がかかっている部分を解決できるかを優先します。
| 優先して確認したい機能 | 必要性を検討したい機能 |
|---|---|
| 領収書の撮影・提出 | 複雑な組織別の予算管理 |
| スマートフォン申請 | 多数の部門・拠点向けの管理機能 |
| 承認経路の設定 | 経費以外の幅広いワークフロー |
| 会計ソフトとの連携 | 高度な分析・レポート機能 |
| 申請・承認履歴の保存 | 自社で利用しない法人カード連携 |
将来、従業員が増える予定がある場合は、利用者追加時の料金と、組織変更に対応できるかも確認しておきましょう。現在の人数だけでなく、1年後の利用人数を前提に比較すると、乗り換えの手間を抑えやすくなります。
導入前に3つのサービスを同じ条件で試す
候補を決めたら、無料トライアルやデモが利用できるサービスを、同じ経費データと承認経路で比較します。
- 現在使っている領収書、交通費、交際費などの申請例を3〜5件用意する。
- 申請者、承認者、経理担当者の役割を登録する。
- スマートフォンから領収書を撮影して申請する。
- 承認者の画面で承認、差し戻し、再申請を試す。
- 承認済みデータを会計ソフトへ渡す手順を確認する。
- 1か月分の利用人数とオプションを含めた料金を計算する。
試用時に、経理担当者だけでなく、実際に申請する従業員にも操作してもらうことがポイントです。経理担当者にとって便利でも、申請者が入力しにくいと利用が定着しない可能性があります。
10人以下の経費精算システム選びでよくある失敗
最安の料金だけで決める
表示された1人あたりの料金が安くても、最低利用人数やオプションによって実際の支払額が変わることがあります。候補ごとに、初期費用と1年間の利用料金を分けて確認してください。
多機能なサービスを選びすぎる
機能が多いことが、そのまま少人数の会社にとってのメリットになるとは限りません。使わない機能が多いと、設定や従業員への説明に時間がかかります。
会計連携の範囲を確認しない
「会計ソフトと連携できる」と書かれていても、仕訳の自動作成まで対応するのか、CSV出力だけなのかは確認が必要です。導入前に、現在の勘定科目や税区分をそのまま使えるかを確認しましょう。
承認者が不在の場合を考えない
承認者が休暇や出張で不在になると、経費精算が止まることがあります。代理承認や承認者変更の機能が必要か、自社の運用に合わせて判断してください。
結論:10人以下なら目的に合う低コストのサービスを選ぶ
10人以下の会社でおすすめの経費精算システムは、利用中の会計ソフトと導入目的によって変わります。会計連携を重視するならfreee経費精算やマネーフォワード クラウド経費、申請・承認の分かりやすさを重視するならジョブカン経費精算、支出管理までまとめたいならバクラクなどを候補にして比較するとよいでしょう。
最初に行うことは、現在の経費処理で時間がかかっている作業を3つ書き出すことです。そのうえで、最低利用人数、1年間の総額、必要な連携機能を各サービスに確認し、実際の申請者を含めて操作を試してから決めてください。







